てんちゅーの備忘録

ニュース・身の回りの関心事を紹介する雑記ブログです。

東京医大の女子一律減点は絶対に許される行為ではない。

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headlines.yahoo.co.jp

 

 

様々なメディアから叩かれているこのニュース。

 

明らかな女性差別であり、憲法14条の法の下の平等に反する行為です。

 

このニュースを聞いた瞬間あきれて何も言えないな…。って感じでしたが、いろいろ言いたいことが出てきたので取り上げたいと思います。

 

 

1 なぜこんな不正が行われたのか

ニュースを見る限りでは、女性医師が結婚や出産で離職し、同大学の系列病院の医師が不足する恐れを考慮した措置であると大学側は説明しています。

 

大学病院などの勤務医師の労働環境は当直などもあることからかなり劣悪だと聞いたことがありますので、辞める医師は多いのでしょうね。

 

しかし、労働環境による離職率は男女ともにそれほど差異はないでしょうし、女性医師がライフイベントで離職する背景には、その配偶者が日常家事を女性に「押し付けている」という現実があるのではないでしょうか。

世間では「イクメン男子」などの言葉が定着してきたように家事・育児を積極的にやる男性は増えてきていると思いますが、まだまだ少数派に留まります。

さらに激務な男性医師であれば、とても家事なんてやりたくないでしょう。

「家事は女性がやるべき」という時代錯誤甚だしい思想を女性側に押しつけているからこそ女性医師は辞めざるを得ないんだと思います。

とどのつまり、労働環境を改善しない限り医師不足の解消は望めないという結論に至ります。

 

2 試験の公平さを欠いている

少し、話がずれたので話を元に戻します。

まず、大大大前提として試験は公平でなければなりません。

そんなの誰でも知ってるよ、と思われるかもしれませんが、それが捻じ曲げられてきたことは歴史が証明してくれます。

この大前提が守られていない結果、今回もこのような事態を招いているのです。

 

確かに男性医師のほうが女性医師よりも体力があり、長く働いてくれるから男性を多く取りたいという大学側の考えは分からなくもありません。

労働環境を変えると言っても長い時間がかかるでしょうから、直近の対策としてはそれがベストなのでしょう。

 

しかし、それなら入試の募集要項にはっきり・堂々と書けばいいのです。

「私たちの大学は男性の医師が欲しいので、女性の受験生は一律に減点します。」と。

もちろんそんなことを書いたら社会から叩かれそうですが、それはひとまず置いといて

国公立ならともかく、私立大なのですからそういう風に受験生を選んでもいいはずです。

そう書けば、女性受験生は他の大学を受験するでしょうから結果的に男性受験生が増え大学側の思惑は達成できます。

それを踏まえてでも、ここを受験したい思う女性受験生はそれを覚悟して受験しているのですから落ちても文句は言えなくなるということです。

 

でも、書かずに裏でコソコソと細工を施し減点する。

この卑劣さが今回の事件で一番問題視するべき事柄なのではないでしょうか。

 

3 受験生の気持ちを全く考慮していない

 朝のニュースで2浪してもなお、東京医大を受験しようとする女性受験生が取材を受けていました。

 

10代の時間はとても貴重です。

いろんなことを学べるし、吸収も早いです。

 

単純に学力不足だったのかもしれませんが、もしかしたら大学のせいでその貴重な時間を奪われてしまった可能性もあるのです。

失われた時間は二度と取り戻すことはできません。

さらに付け加えると

浪人生という立場は、先が見えずとても不安です。

周囲の友人が新しいことに挑戦したりして生活が充実しているのに、自分だけ何をやっているのだろう、毎日勉強ばかりして代わり映えのない生活しか送れていない

そんな劣等感やくやしさが毎日こみあげてきつつもなお必死に堪えながら勉強するんです。

私自身浪人を経験しているからこそニュースの彼女の気持ちが痛いほど伝わってきます。

この不正はそんな彼女の気持ちを踏みにじる行為です。

どのような理由があるにしても断じて許されることではありません。

 

4 まとめ

 文科省との不正事件もありますし、東京医科大学の信頼は地に堕ちたと言わざるを得ません。

 

何よりも大学側は不正の事実をしっかりと受け止め、一律減点で不合格となってしまった受験生の被害回復に全力で向き合ってほしいと思います。

 

さらに、他の大学の入試でもこのようなことがあるかもしれませんから、文科省は徹底的に調査するべきだと思います。

 

 この事件を通じて、改めて日本では「女性蔑視」がまだまだ色濃く残っているなあということを感じました。

残念でなりません。