受動喫煙防止法が成立。喫煙のない世界へ
先ほど参議院において、受動喫煙への対策を強化する受動喫煙防止法が可決、せいりつしました。
法律名だけみると嫌煙家の私にとってはとても喜ばしいことに感じますがどんな内容が定められたのでしょうか。
法律の中身を見ていきたいと思います。
1 何が定められたのか
今回の法律で飲食店や事務所などの不特定多数の人が利用する施設での喫煙が禁止されました。
違反すると罰則が適用されることになります。
灰皿の撤去などの対策を怠った施設管理者に50万円以下、禁煙の場所で喫煙した人に30万円以下の過料が課されます。
喫煙したい人は専用の喫煙室で喫煙することとなります。
飲食店については、個人または資本金5000万円以下の企業が経営する客席面積100平方メートル以下の既存店は、お店に「喫煙可能」などの標識を掲示すれば例外として喫煙が認められるとのことです。
この「例外規定」によって、飲食店の約55%で喫煙が認められるとの計算がなされており「今回の規制が無意味となってしまう」との批判もあります。
2 評価
都会のお店の多くは100平方メートルぐらいの広さで経営している飲食店は多いように思います。
市役所などの公共施設では既に禁煙になっているところも多いです
従って、今回の法律は飲食店での規制を強めるという意味が大きいですから上記の批判はやむをえないでしょう。
もう少し対象を狭める必要があったのではないかと思います。
また、今回初めて罰則規定が設けられたとのことですが、果たして実効性があるのかどうか疑問です。
施設管理者に対しては、そこそこ有効な気もしますが、禁煙場所で喫煙している人に対して行政がすぐ動いて「はい過料支払ってね。」といえるかというとなかなか難しいでしょう。
既に路上喫煙禁止条例は多くの自治体で施行されています。
路上喫煙している人をこれまでにたくさん見ましたが、それに対して「お咎め」を受けているところを見たことは一度もありません。
行政も人手不足が叫ばれるなか、人員確保が難しいでしょう。
予算削減は人件費削ればいいってことではないと思うんですがね…。
兵庫県など独自に県レベルで受動喫煙防止の条例を定めている場所もあり、行政の窓口が府県なのか市町村なのかあいまいなところも気になります。
そのあたりは国が主導となって決定していくべきだと思います。
3 喫煙者の形見が狭くなっているとの意見について
喫煙者が自由に吸える場所がなくなっているとの「ぼやき」を聞くこともありますが、嫌煙家の私からすればそんなの当たり前だと思ってしまいます。
吸わない人からすればタバコの煙ってすごく臭いし嫌なにおいです。
私が敏感なのかもしれませんがちょっとにおいがするだけですぐ「タバコのにおいだ」と分かります。
しかも受動喫煙によってたくさんの人が健康被害を受けています。
喫煙する自由よりも人々の生命・身体のほうが大事です。
喫煙者には自分が害をまき散らしているということを自覚してもらいたいですね。
4 まとめ
たばこは百害あって一利なしです。
今回の法律の制定で少しでも受動喫煙による健康被害が減らせたらと思います。
余談ですが、
先日、大学からの友人と久しぶりに会うとたばこを吸うようになっていました。
理由は仕事からのストレスとのことです。
そんなにストレスかかるならさっさとやめちまえというのが正直な本音ですが、それよりも喫煙者になっていたというのがとてもショックでした。
あれほどたばこなんていいことないよなと言い合っていたのに…。
世の中何が起こるかわからないものですね。