受験勉強はこうやって進めろ!公務員試験合格に必要なこと②
前回は総論編として、公務員試験の概要をお伝えしました。
今回は、スケジュール編と題していつ・どのような準備をしていくべきかをお伝えしたいと思います。
1 試験に必要な勉強時間は1,700時間!
公務員試験の合格には平均1,000時間と言われていますが実際のところどれくらいの時間が必要になるのでしょうか。
私が実際に試験対策に費やした時間を計算してみます。
私は大学3年生の10月ごろから対策を開始しました。
その頃は1日約10時間を週6日勉強していました。(週一日は休息日)
勉強期間を5月末の国家公務員総合職試験までとして計算してみると
一か月あたり 10時間×26=260時間
10月の月初めから5月の月末までは8ヶ月あるので
260時間×8時間=2,080時間
となります。
もちろん、10時間できなかった日もありますからこれよりも少ないかもしれませんが、まあこれぐらいでしょう。
5月ごろにはほとんど知識の確認になっていたので実際は4月末には仕上がっていたと思います。
なので合格に必要な時間は1,700時間程度ということになります。
以上より、1,000時間では足りないというのが本音です。
しかし、これは試験に万全の体制で臨むということを前提としています。
実際、私は筆記試験で不合格になったことは一度もありません。
最低ラインで合格するという目標なのであれば1,000時間ぐらいでも合格できるのかもしれません。
なお、勉強時間はあくまで目安にすぎませんので、自分がきちんと問題を解けるかどうかを基準にして勉強しましょう。
2 具体的な勉強法について
①勉強はいつから始めるべきか
では具体的にいつから勉強を始めるのがよいか考えていきます。
私は先ほど書いたように大学3年生の秋ごろに本格的に勉強を始めました。
これで正解だったと思っています。
ですので、公務員試験を受ける前年度の秋から始めるのがよいと思います。
②どの科目から始めるべきか
まずは、自分が受験する公務員試験の科目を確認します。
多くの公務員試験では大きく分けるとⅠ一般教養科目とⅡ専門科目が課されます。
地方の市役所などであればⅠ一般教養科目しか課されない場合もありますので不必要な科目を周囲が勉強しているからといって勉強しないようにしましょう。
さらに細かく分けると
Ⅰ一般教養科目は
ⅰ 数的推理・判断推理などの数的処理
ⅱ 現代文・英語などの文章理解
ⅲ 政治・経済などの社会科学
ⅳ 物理・化学などの自然科学
ⅴ 日本史・世界史などの人文科学
Ⅱ専門科目は
ⅲ ミクロ経済・マクロ経済などの経済系科目
に分かれます。
まずは、配点の大きい科目から勉強するようにします。
一般教養科目は数的処理・専門科目は法律系科目・経済系科目の配点が大きいところが多いのでまずはその3つから始めます。
地方公務員であれば刑法・労働法なんかが出題されることもありますが、後回しにします。
そのほうが圧倒的に理解が進みますので絶対にこの順番を守るように。
経済系科目はミクロ経済学→マクロ経済学の順番でやるようにします。
そして、数的処理は数日たつと感覚がにぶってしまうので、毎日最低一問は試験の日まで解くようにしましょう。
12月の年内までにはそれぞれ3つの学習範囲を1周できるように頑張りましょう。
年明けからは政治系科目など残りの専門科目をこなしていきます。
3月ごろから一般教養科目の自然科学・人文科学を詰め込みに入ります。
社会科学は専門科目とほとんど被っているので独自に勉強することは不要かと思います。
時事問題に対応できるように新聞などは読むようにしましょう。
③捨てる勇気も必要
試験の範囲であっても1問しか出ない科目があればあえて勉強しないというのも手です。
たとえそれが正解できなくても合否に影響が出ることはありません。
その時間を他の科目を勉強する時間にあてましょう。
特に人文科学・自然科学は高校で学習した科目だけに絞るのがベターです。
3 勉強スケジュールは大まかにたてる
本番までには半年以上あります。
なので、勉強のスケジュールは「何月までにこれを終わらせる」とか大まかに決めるようにしましょう。
一日単位でスケジュールを決めると消化できないとストレスになり、何回もスケジュールの見直しに追われることになります。
細かく決めてもどうせうまくいきませんし、スケジュールの5割できれば御の字だとくらいに思っておいたほうが気が楽です。
なので、あまり変更の必要がないようなスケジュールを立てることが長丁場を乗り切るコツです。
そして、週のどこかで休養する時間(休息日)をとりましょう。
その時間は予備日としてもしスケジュールが消化できていないのであればその時間も勉強したほうが良いという意見を見かけますが、私は反対です。
スケジュールが消化できていないということは自分の中で焦りが生まれている状態です。
その状態でずっと勉強してしまうといずれは爆発します。
なので、気分転換する時間は意識的にとることが必要です。
スケジュールが遅れていたとしてもその時間は必ず休養する時間とし自分の好きなことをする時間にあてましょう。
4 面接対策は今すぐにでも始めよう
面接対策は明日からでも始めたほうがいいです。
とはいうものの、具体的な志望動機を考えるとかそういうことではありません。
面接では「これまで経験したこと」や「自己の性格」を問われます。
その話題づくりに様々な経験をしておきましょう。
ボランティアやアルバイトなどなんでも構いません。
旅行に行ってその地域の習慣や特性を知り、自分の感覚とはどこが違うのか考えるだけでも十分な経験です。
別に人と違うことをしなくてならないわけではありません。
人と同じことをしても受け取り方は人それぞれなので、自分が感じたことを素直に話せることが重要です。
経験に基づいて自分の言葉で話せると説得力が増し、面接官の心にもささるようになります。
面接官からツッコまれても臨機応変に対応することもできます。
5 まとめ
・試験の前年度秋ごろから勉強を開始する
・まずは数的処理・法律系科目・経済系科目から始める
・スケジュールはおおまかに作成し休養の時間を必ずとる
次回は勉強を始めるにあたって重要なことをお伝えします。