てんちゅーの備忘録

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転売は悪いことなのか。

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先日の大雨により日本酒「獺祭」を製造する旭酒造が「獺祭」の製造と出荷を中止することを発表しました。

獺祭大好きな私としてはとても悲しくそしてショックなニュースでした。

製造と出荷の中止を受けて、買い占めによる価格高騰などを懸念したことで、上記のように在庫はまだあるから価格は安定するとの発表がなされています。

 

旭酒造は2017年12月に、獺祭が希望小売価格よりも高額で販売されることについて「お願いです。高く買わないでください。」という広告を読売新聞の朝刊に出稿したりもしています。

 

ここまでを読むと、転売する人はまるで悪人であるかのような捉え方がされていますが

なぜ「転売は悪い」という考え方がなされているのでしょうか。

 

 

 

1 転売とは

 

 

そもそも転売とは、コトバンクによると

 

買い取った物を、さらに他に売り渡すこと。

 

とされています。

 

付け加えると、

 

安く買い取った物を、さらに他人に高く売り渡すこと。

 

といえると思います。

 

つまり、商売の根幹をなす事柄です。

スーパーやデパートなどの卸売業者は農家さんやメーカーなどの生産者から仕入れて

消費者である私たちに売るという商売をしています。

もし転売自体がダメだとなるとほとんどの会社が認められなくなってしまい商売が成り立たなくなるでしょう。

 

なので、転売自体はそれほど悪いとはいえなさそうです。

 

2 転売屋とは

 

 

世の中には転売屋といわれる人たちがいます。

 

転売屋とは

 

期間限定品などの入手困難な商品を大量に買い占めて、不当に価格を吊り上げ、インターネットオークションなどで販売し利益を得る人たち

 

といえます。

 

ライブチケットや人気商品(つい最近まではニンテンドースイッチなんかがその対象でした。)などが主に転売屋の商売の対象となります。

 「森伊蔵」や「魔王」などのいわゆるプレミア焼酎といわれるお酒も定価との価格の乖離が著しいです。

(そのため私は「森伊蔵」の定価販売の抽選に毎月勤しんでおります。)

 

なぜ転売屋が生まれるのか。

 

それは儲かるからです。

 

例えば、入手困難な5千円のチケットを2万円で売るとします。

入手困難なので2万円でも買いたいという人がいます。

そういう人に売れば、手数料などを考えずに計算すると

1万5千円の儲けがでます。

めっちゃおいしいですよね。

 

3 転売行為は法に触れることもある

 

 

上記のような転売の行為は法に触れることもあります。

実際に古物営業法違反で逮捕された例があります

また、条例レベルではありますが、都道府県の迷惑防止条例に転売行為の禁止が定められています。

 

なぜ、法律や条例で転売行為が禁止されているのでしょうか。

 

簡単にいうと

転売屋のみが得をしてしまうからだと思います。

 

転売屋が大量に買い占めると生産者は適正な生産量が把握できないので損です。

購入者である私たちは、転売屋に定価以上のお金を支払わないといけないので損です。

なのでもうかった転売屋のみが得をする形となります。

 

本来商売というのは、売り手・買い手の双方が得をする形をとるのが正常な形であるといえます。

例えばジュースの売買を念頭に考えると

売り手はジュースを販売してお金をもらえるので得。

買い手はお金を払ってジュースが手に入るので得。

以上のようにいわゆるwin-winでなければいけません。

転売屋の行為はその正常な形を逸脱しているために法で処罰されるのだと思います。

(なお、転売によって購入者は商品が手に入るのだから得ではないかという意見もありと思いますが、購入者は本来支払わなければならない金額以上のお金を出して購入しているため、得よりも損が上回っていることになると考えます。)

 

4 本当に転売は悪いのか

 

 

ここまで、転売の問題点を見てきました。

でも立ち止まって考えてみてください。

本当に転売屋の行為は悪いのでしょうか。

 

 

確かに価格を吊り上げるのには問題があると思います。

しかし、私人間の法律行為を定める民法では「契約自由の原則」という大原則があります。

つまり、契約の当事者間では「なにを」「いくらで」売買するのかは本来自由なのです。

そして、転売屋が販売するのは、入手困難な商品です。

供給を増やせばいいという考え方もありますが、製造の自動化が難しかったり、生産ラインが追い付かなかったりと供給を増やすにも様々な問題点があります。

供給よりも需要が大きければそれだけ価格が高騰するというのはいわば当たり前の話であり欲しければその価格で買うというのが市場の原理なのです。

それを単純に「転売屋が悪い」と決めつけて一律に処罰するはちょっと行きすぎなのでは…と思いました。

なので、2割増しぐらいなのであれば転売屋の行為も認められてもいいのではないかなと。

 

5 まとめ

 

 

転売行為の中にも悪質なものとそうではないものが含まれてるということが今回わかりました。

 

悪質な転売行為をなくすためには、悪質な転売屋から購入しないということが大事になるかと思います。

定価よりもはるかに高い値段で販売している転売屋には気をつけましょう。

 

また、転売する側の方は、値段のつけ方には注意して法に触れない範囲でビジネスをしるよう心がけましょう。